1946年の1月13日、 高級たばこ「ピース」が発売された。10本入りで7円だった。66年昔のことである。
「ピース」と言えば、V字サイン。否、私が直ぐに想い浮かべるのはレイモンド・ローウィ。
「ピース」は、「ラッキーストライク」のパッケージデザインも手掛けたアメリカの工業デザイナー:レイモンド・ローウィによって、1952年(昭和27年)4月、現在とほぼ同じパッケージデザインに変更された。
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商業デザインへの認識が薄かったこの時代の日本では、専売公社がアメリカのデザイナーに当時で150万円もの高額なデザイン料を支払ったことが話題になった。しかし、これでもローウィ側としては格安の受注であったそうだ。
このデザイン変更で爆発的に「ピース」の売り上げが伸び、「デザインが嗜好を変えた」、「新しい意匠は世界的水準にある」などと絶賛された。
これらの話は、随分昔の学生時代に「デザイン史」の講義で聴いた内容でもある。それを今、懐かしく想い出している。